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学生時代にかじった漢詩の中でも特に唐詩に愛着があり、時折
唐詩選を開いて眺めます。唐詩は内容もさることながら、読み
のリズムが非常に心地よく感じられます。その中から、好んで
眺めている詩を「唐詩十選」と称してピックアップしました。

- 絶句(四句):五言絶句、七言絶句 - 律詩(八句):五言律詩、七言律詩 -
背景は みちこさん からお借りしました


絶句 (杜甫) 春暁 (孟浩然)
江南春 (杜牧) 春望 (杜甫)
黄鶴樓送孟浩然之廣陵 (李白) 芙蓉楼送辛漸 (王昌齢)
登幽州臺歌 (陳子昂) 登岳陽樓 (杜甫)
秋浦歌 (李白) 薊丘覧古 (陳子昂)


- 絶句 -


絶句
江碧にして 鳥逾白く
山青くして 花然えんと欲す
今春 みすみす また 過ぐ
何れの日か 是れ帰年ならん

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- 江南春 -


江南の春
千里鶯啼いて 緑紅に映ず
水邨山郭 酒旗の風
南朝 四百八十寺
多少の楼台 煙雨の中

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- 黄鶴樓送孟浩然之廣陵 -
西


黄鶴樓にて孟浩然の廣陵にゆくを送る
故人西のかた 黄鶴楼を辞し
烟花三月 揚州に下る
孤帆の遠影 碧空に尽き
唯だ見る 長江の天際に流るるを

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- 登幽州臺歌 -


幽州台に登る歌
前に 古人を見ず
後ろに 来者を見ず
天地の 悠々たるを念い
独り愴然として 涙下る

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- 秋浦歌 -


秋浦の歌
白髪 三千丈
愁いに縁って 箇の似く長し
知らず 明鏡の裏
何れの処にか 秋霜を得たる

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- 春暁 -


春曉
春眠 曉を覚えず
処処 啼鳥を聞く
夜来 風雨の声
花落つること 知んぬ多少ぞ

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- 春望 -

春望
国破れて 山河在り
城春にして 草木深し
時に感じては 花にも涙を濺ぎ
別れを恨んでは 鳥にも心を驚かす
烽火 三月に連なり
家書 万金に抵たる
白頭 掻けば更に短く
渾べて 簪に勝えざらんと欲す

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- 芙蓉楼送辛漸 -


芙蓉楼にて辛漸を送る
寒雨 江に連なり 夜 呉に入る
平明 客を送れば 楚山 孤なり
洛陽の親友 如し相問わば
一片の氷心 玉壷に在りと

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- 登岳陽樓 -

岳陽樓に登る
昔聞く 洞庭の水
今上る 岳陽樓
呉楚 東南にさけ
乾坤 日夜浮かぶ
親朋 一字無く
老病 孤舟有り
戎馬 関山の北
軒に憑れば涕泗流る
(さけ:"圻"+"、")

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- 薊丘覧古 -

薊丘覧古
南のかた碣石館に登り
遙かに黄金台を望む
丘陵 尽く喬木
昭王 安くに在りや
覇図 悵として已んぬるかな
馬を駆りて復た帰り来る

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- Page presented by K.Nishikori. Last Update:Aug.15,2004 -

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